嫌いなアイツを好きになる

4/5
1232人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
神崎がセキワハウスから居なくなってからの仕事関係が不安になり、わたしは情緒不安定になった。 真山主任のいい加減な仕事に長時間付き合わされ、帰社後にインテリアプランを立てないといけなくて、これがこれから毎日続くと思うと辛かった。 多忙でもやりがいのある業務に打ち込む事ができた神崎とペアで仕事をしていた日々を思い出し途方にくれた。 そんなわたしを気づかってか、神崎は毎日21時にインテリアデザイン課に顔を出し、わたしの愚痴を聞いてくれて、退社後に居酒屋に付き合ってくれた。 5年間神崎とペアで長い時間一緒にいたわたし、神崎と一緒にいるのが日常で神崎の仕事のやり方が身に染みついてしまってた。 「望月、セキワハウスを辞めて俺についてこないか」 わたしが真山主任の仕事の姿勢に対してストレスを感じているのと神崎が退職してからのセキワハウスに不安を感じているのを察してくれて、神崎が神崎の実家が営む神崎工務店にヘッドハンティングしてくれた。 「セキワハウスを辞めさせて福岡に望月を連れて行くから、望月の一生を保証する覚悟はある。 仕事のパートナーとしてしか俺の事を思ってないのは承知してる。 望月、俺と歩む未来について考えてくれたら嬉しい」 神崎がセキワハウス週の前の週の金曜日に言われた。 即答はできなかったけれど、神崎からの2度目のプロポーズはとても嬉しかった。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!