マイカ姫参上!

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マイカ姫参上!

ある所にパステリカ皇国という平和な国があった。 その国にはパステルソウルという特殊な魔法を使い描いた絵を具現化してしまうという一族が住んでいた。 色彩豊かな緑に囲まれた城下町の、更に奥に一際大きな城が建っていて、その城に一人の女の赤ん坊が産声を上げた。 「おめでとうございます陛下!元気な女の子ですよ!」 乳母が嬉しそうに小さな可愛らしい赤ん坊を抱いて豪華な衣装を羽織ったハンサムな男性に見せる。 「おおまことか!!」 男性はソワソワしていたが朗報を聞いた途端満面の笑顔を浮かべ、オギャアオギャアと泣いている小さな赤ん坊に目を向ける。 「なんと可愛らしい!イサーラ!よく頑張ったな!」 「貴方が絵を描きながら祈ってくれてたおかげよ♪」 父ラスベルはぐったりしつつも嬉しそうな母親イサーラと赤ん坊の誕生を喜びあう。 ラスベルは絵の具を使い絵の神ピステルクの全体像を描き赤ん坊誕生の奇跡を祈っていた。 その祈りが功を奏し、新たな命がイサーラのお腹の中から元気な姿で産まれたといえよう。
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