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 ではさっさと、今回の事件について。  舞台は人里から若干離れた温泉宿。季節は冬。  そこに訪れた四人の客と、それをもてなす一人の従業員。  今回は別にクローズドサークルとかではありません。単なるフーダニットです。  ただ、ここで先程言ったことですが、重要なお知らせがあります。  言ってみれば次元の超越です。現実の妄想化です。あるいはパラレル的なグローバルです。  ……意味は僕にもわかりません。勢いとノリだけで生きていられる時間は尊いのです。  ともかく。つまり。  推理の要素とは関係のない部分、主にストーリーの進行において、  現実とは異なる概念が適用されたのです。  しかし、これについては先に進んでいただいたほうが早いでしょうから、詳しい説明は省きます。  ただ、温泉宿なのでとりあえず最初のほうはゆったりめな雰囲気を醸し出していきたいところ。旅情ミステリーっぽく。っぽいだけで本物ではないのが大事なポイントです。  それでは。  これより本編に入ります。読者の皆様はどうか最後まで気を抜かぬよう、お付き合いください。
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