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アイスの棒を咥えると、慌てて首にかけていたタオルを腰に巻いて、貧相な上半身を両腕で隠した。
「なんか…ごめんね。へんなモノ見せちゃって。
ちょっと着替えて来るわ。」
残りのアイスを引き抜くように一口で食べて、立ち上がり彼を見た。
彼はアイスの先端に口を付けたまま、赤い顔で俯いて、一点を見つめていた。
その伏せた瞼が艶かしくて、俺は…。
彼の前にしゃがみ、彼の手からアイスを奪い取ると、驚いて開いた口の中に押し込んだ。
苦しそうに顔を歪めて、俺の胸を押して抵抗する腕を掴み、押し倒して頭上に片手で押さえ付けた。
彼の口の端からは、溶けたアイスが頬を伝って流れて行く。
「ゴメン、本当、ゴメン」
何がゴメンだ…そう思っているのに、衝動が抑えられなかった。
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