第六話【熱々じゅわっとハンバーグ】何事にも初めてはつきものです。

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「ヨーグルトシャーベットです」 「ヨーグルトシャーベット……」 「これで痛みがマシになると良いのですが……」 「…………」 本当は痛くなどない火傷を、こんなふうに怜に心配させてしまって、美寧の胸は罪悪感で苦しくなる。 居た堪れない気持ちになりながら、美寧は出されたシャーベットを見つめる。 彼女が伏せた瞳を、怜は痛みのせいだと思ったのだろう、 「滲みたり痛んだりするなら無理しなくても、」 「だ、大丈夫だから。いただきます!」 怜の言葉を遮るようにそう言って、慌ててスプーンを手に取った。 シャリっというスプーンの感触を感じながらシャーベットを掬って、口に入れる。 ヒヤリとした触感は、舌の上で溶けてすぐに消える。ヨーグルトの酸味の後に、まろやかな甘みが口に広がった。 「はちみつ……?」 「正解です」 砂糖とは違うまろやかでコクのある甘みの正体は、ハチミツだった。 「おいしい……」 それだけ口にした美寧が、続けざまにスプーンを口に運んでいるのを見て、怜は満足そうに微笑む。 さっきまで悩んでいたことなど忘れて、美寧はシャーベットに夢中になった。
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