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俺の人生、22歳で終わったんだなと思った―――
生きてる価値を失った。
むしろ生きる意味もない。
何もない、空っぽの俺。
ただの入れ物が転がっている。
そんな気分だ。
中身のないペットボトルに用がないように、空っぽの俺も、社会からすればもはや用済みだろう。
今まで役に立っていたのかすら怪しいけれど。
指先に力が入らないし、何も耳に届かない。
このままベッドで死んでも、今なら後悔はない。
たくさん勉強して、来年試験を受けることに決めて、着々と人生の階段を上がっているつもりだった。
それには些細な石ころすらもない道が広がっていて、どこまでも伸びやかで、自由な風が吹いているとさえ錯覚していた。
隣にはことちゃんがいて、当たり前に微笑んでくれている。
子供が1人、2人……いやいっそ、3人くらいいてもいいかもしれない。
男の子も女の子もどっちも欲しい。
だって、ことちゃんに似た女の子なんてメロメロになるじゃないか。
俺に似た子は……あんまり想像したくないけど、俺に似た子を可愛がることちゃんなら見たい。
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