子子の湯

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な、なんだって!? 俺とアンディが同室だと……。 「おい貴様!知っててビラ配ってたのか」 「ま、まさか、知るわけねーだろ……」 なんでこんな山奥にまでやってきて、アンディなんかと一緒に仲良く温泉に入らないといけないんだ。 「仕方ないな、アンディお前女装しろ」 「はぁっ!?なんで俺が!女装するならお前だろフィリップ。霧島は見ての通り『見た目は男、頭脳も男』なんだよ。だから男同士と言っても過言ではない。お前が女装してジョーと同室に……」 俺とアンディが言い争いをしているのを無視して、王子がジョーを連れ去っていく。 「ジョー来い。オレたち『しろねこの間』らしいぜ。アイツらはもう放置しよう」 「え、あ、はい……。フィリップ先輩またあとで!」 仕方がないから、俺たちも『くろねこの間』に向かった。 客室は横並びになっているようだ。 一番手前に『しろねこの間』その隣に『くろねこの間』がある。 「部屋は隣同士らしい。とりあえず荷物置いてからだな」 「あっ!お待ちください須賀様、安藤様!」 添乗員の伽虎が慌てた様子でやってきた。 「すみません、この部屋まだ最終確認ができていませんでした。先にちょっと入らせてもらいます」
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