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「でも……病院で数馬に……」
「え……」
思いもしない名前を聞いて、鷹也は動揺した。事情を聞いた時に出た名前。真澄の交際相手-おなかの子供の父親の名前だった……
「それで、彼は」
相手の行動を聞かないと次の対応が難しい。裏切って、彼女を一人にしたにも関わらず平然と会いに来る。動機が気になる。
「謝ってきました。
親に隠しきれなくて仕方なくしゃべったって。
でも……嘘だって分かってます。それなら私に連絡してきますよね、行けなくなったって。
ないんだから、本当は裏切ってたんでしょ、と言いました。
言われたらバツの悪い顔になって黙りました。信じてくれると思ったんでしょうか……」
真澄と同い年だからまだ若い。自分の言葉に筋が通っていると考えても仕方ない。年齢を重ねないと見えないこともある。
しかし、身体の関係があって、しかも妊娠させた相手に対しての配慮がまったくないのは、年齢には関係ないと鷹也は苛立った。
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