#34 はじめてのデート

3/14
2311人が本棚に入れています
本棚に追加
/459ページ
豊にあれこれとしてもらったのだろう。 いつもの何倍も可愛くなっているさやか。 今まで見てきたさやかの中で一番可愛いかも… 豊はデートだという事を知っている。 きっと気合いを入れてくれたんだろう。 『可愛すぎる…』そう言うと顔を真っ赤にしているさやか。 「でっ、でも…亮平スカートの方が好きなんだよね?」 不安そうに俺に聞いてくる。 実際スカートは好きだが、正直さやかだったらなんでもいい。なんでも可愛い。 それにスカートなんて履いて一緒に歩いてみろ。 回りの男たちの視線がいちいち気になり、一人で勝手にイライラしてしまいそうだ。 細くスラっと長い足が、パンツを履くとよりその美脚が強調されている。 白いニットのオフショルダー。 肩まで見えるため綺麗な鎖骨ラインが強調され、髪をアップにしていて、綺麗なうなじが見えている。 なんにしても可愛い… 『さやかだったらパンツだろうと何でも似合ってるし可愛い。めちゃくちゃ可愛い…』 目を見つめてそう言うと、照れるさやか。 そして何故か分からないが、つられて俺も照れてしまった。 見つめ合う二人… 甘い空気が流れている… 俺はさやかの頬に手を当てキスをしようとした。 「あんた達、廊下で何してるのよ?」 声のする方に目をやると豊が立っていた。 「イチャイチャするなら部屋でやりなさいよ~♪」 そう言って笑いながら歩いていった。 やっぱりこの家は… 相変わらず良いところで邪魔が入るな…! でもありがとう豊。 こんなにさやかを可愛くしてくれて。
/459ページ

最初のコメントを投稿しよう!