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ずっと付き合っていた彼女にフラれ、やけくそになって車を走らせた土曜日。
ナビも見ずに気の向くままに走った結果、車のガソリンは空になり動かなくなってしまった。
ここがどこか確認しようとスマホを付けても、電波は圏外でインターネットは使えない。
その場に留まっていても仕方がないと、俺は車から降りて近くの家に一晩泊めてもらおうと歩き出した。
スマホの明かりを頼りにして一軒の民家にたどり着いた時には、既に太陽は見えなくなっていた。
民家の扉をノックすると、中から男性が出てきた。
「すみません、車がエンストしてしまって。今晩だけでいいので泊めていただけないですか」
男性は少し迷ったようだが、大丈夫だと言ってくれた。
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