序章 江戸の暴れん坊

2/13
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「んじゃあ夕暮れ時まで ちっとこれでも抱いて来るわぁ」と 「豪拳の鉄」小指を一本たてて どうやら 湯女のいるところまで出掛けると出て行ってしまいました。  「おいおいあんなんで大丈夫なのかぁ」不安いっぱいになった 弥平さん そそくさと 大旦那様 五井三良衛門のところへ 意見伺いに 「大旦那様 あのような不逞なやつ 店にいれても大丈夫なのですか? 私めには信用ならぬ者にしか見えないのございますが」 茶を飲みながら 話を聞いていた 三良衛門の大旦那 ゆったり構えて すぐ 若旦那 五良衛門を 手をぱんぱんと鳴らして呼びつけては 「五良衛門よ あの時の話を 弥平に聞かせておやり さすれば 弥平も納得いくじゃろうて」と そこで 若旦那 (大旦那の孫)五良衛門 話を始めました ここで その内容は 私 著者がここで纏めて綴りましょう と ある晩  若旦那連中の 会合と称した 飲み会の帰り道   月も出ていなく 真っ暗な夜道を 手代一人を共に 家に急いでいるところ ぬーーっと いきなり 闇夜から抜け出した 怪人 いやいや 黒覆面黒装束の男が 白刃を抜き放ち 「ここへ有り金全て 出しな さむなきゃ お前らの首が飛ぶことになるが」と脅し いやぁ 完全なる 辻斬り強盗が 彼らの目の前に 腰を抜かした若旦那 五良衛門 すぐに 小銭の入った巾着を 差し出すや その強盗 激怒「ふざけるな こんなはした金で命乞いかぁ お前随分 安い命じゃのぉ」と 日本刀をキラリ ああ お助けぇくださーーーーれぇ~!と 声をあげたのは 手代 しかし 主人を置いて逃げ出すわけにもいかず このような大きな声をあげたようだが それに いち早く 強盗が 「おりゃぁ」 ジャキーーン っと ああ 今 五良衛門が出した巾着を真っ二つに切断するや 「今度大声出したら こうなるぞ手代 若旦那 早く出さねえかぁ。。。。。。。」と 陰鬱な声で 言った その時 若旦那と手代を庇うように いきなり 巨大な影が出現しては 「おぉい てめえ 小銭が入った巾着を打った切るとぁふてぇ野郎だな おい 今 こいつ退治してやっから したら その巾着 俺にくれるかい?」と この男 強盗を前に大胆にも 後ろを振り返り 若旦那たちに確認しています この態度に逆上した強盗 白刃を上に上げるや 「誰だか知らないが 今ぶった斬ってやるわぁ」と この大胆不敵な男へと切りかかりました が 一瞬 若旦那たちには何が起きたのかわからない ような展開が 日本刀は確実に男の頭上より 降り下ろされたにも関わらず 刀は 叩き折られて 強盗は ぶったおされていました 「なんでぇ 口ほどじゃあねぇな けぇ」と強盗を足蹴にしては 「じゃあよ この巾着もらってくぜぇ あばよ~!。」と立ち去っていく男に 手代と若旦那 二人「あのぉ お名前を~! 教えてくださいませ~!」と同時に言うも その精悍なぎょろ眼の大男 「そんなん面倒くせぇな 鉄だよ 鉄 んじゃあなー」と闇夜に走って消えてしまいました そんなことがあり なんとか男の素性を手代に探らせては 「豪拳の鉄」なる暴れん坊を見つけ出して この度びの仕事を依頼したそうで 当の鉄さえ 忘れてるような事件で このような仕事に結びついていました。 次回へ。。。。。。。つづく
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!