大事なもの

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ハル君は週末に熱を出した僕のことが心配で堪らないようで。 「大丈夫?体きつくない?」 こまめに声をかけて気遣ってくれている。 「大丈夫だって。よく熱を出すから慣れてるんだ」 そう言うと余計心配になったみたいだ。 「そんなに具合悪くなるの?うちのかかりつけ医に診てもらおうよ」 ハル君の家のかかりつけ医だと日本最高峰の医者かもしれないけど……。 「大丈夫!最近は滅多に具合悪くならないんだ。昨日がたまたまだっただけだよ」 心配かけないように笑って言ってみたのにあまり納得してもらえなかった。 心配は丸一日続いて、ハル君も心配疲れしたんじゃないかな。 それでも一日中ぴったり僕に寄り添ってくれていた。 離れたら具合が悪くなるのではないかと恐れるみたいに。
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