あとがき

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あとがき

 ここまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました。  作者です。    休載期間を含め1年と少し、真衣香と坪井を書き続けてました。こんなに長くひとつの作品を書き続けたのは初めてでした。  テーマは恋と成長。恋を通してお互いの心の中を見つめ直していく。  しかし二人は対照的に心を見つめ直していたように思います。  真衣香はひたすらに坪井から影響を受けて。  坪井は好き勝手やってきたので過去の清算が主でしたね。段階ごとにいろいろな女性が登場しました……。  小野原、森野登場時には余裕のあった坪井も、咲山登場時にはその余裕もなりを潜め、笹尾の時には持ち直し、芹那というラスボスと一騎打ち(笑)といった流れで。  ちなみにこの「いない歴~」ですが、最初に思いついたシーンは恐らく読者の皆様が「この男、最低!」となったであろう某シーンです。  坪井が真衣香を突き放し、裏切るシーンですね。  ……なので、どう転んでもこんな男だったということです。  前作のメインヒーローが女関係クズだけど、好きな女相手にはブレない。そんな感じで書いていたんですが。今回は真逆をいきたいと思ったのが真衣香の苦労の始まりだったのかもしれません。  ブレブレの男を書きたくなってしまいました。いや、それにしても本当に最低な男でしたね。  彼には真衣香の隣で一生をかけて償い続けて欲しいものです。本望でしょうが。  そして、当て馬的キャラとなっている八木ですが、読者の方にも私の友人にも、予想より人気でした。  当たり前ですよね、どう考えても八木を選んだ方が幸せでした。第三者の目からは。  しかし、そのへんの計算をせず、ただ恋を出来てしまう真衣香を可愛くも思いました。  応援する身としては、うまくいかないものだなぁと思いながら書いてる時もありました。  坪井と八木。二人の対比は『真衣香がいなくても生きていけるかいけないか』そこに重点を置いて書き分けていたように思います。  最低だけども主人公がいなければ生きていけないであろう未熟で危うい男を書きたかった、私の趣味全開です(笑)  ただ八木も、とても好きなキャラです。  いつか八木だけを見て大切にしてくれる人と幸せにしてあげたいです。  この先は、本編の隙間や後日談など番外編で真衣香や坪井を書けたらなと思っています。見かけた際には是非よろしくお願い致します。  皆様本当に、長い間お付き合い下さりありがとうございました。    2021/03/08 結野なずな
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