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信じられないというより、信じたくないという気持ちでした。
それが3月のことでした。
翌月には妻の出産が控えており、
とてもそんなことを言い出せる状況ではありませんでした。
結局、そのまま4月に入り大学は新年度の忙しさもあって、
ALSのことは頭の片隅に追いやられました。
というより、無意識的にそうしていたのかもしれません。
現実逃避するために。
4月末、無事長男が生まれました。
この時はALSのことは全て忘れて、心から喜びました。
本当に幸せな気分でした。
7月に入った頃には、
左腕を長い時間持ち上げれなくなっていました。
Yシャツのボタンを一つ留めるだけでも一苦労でした。
そして、7月のある日、、、
風呂の前に、妻に服の背中のチャックを開けてと頼まれました。
私は左手が上手く動かせず、手間取りました。
すると妻は振り返り、「左手どうしたの?」と私に言いました。
私はばれたと思い、これまでの経緯を全て話しました。
ただ一つ、ALSのことを除いて・・・
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