前書き

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前書き

 筆者はALS(筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう))という難病を患っています。 ご存知の方も多いと思いますが、 ALSは全身の筋肉が徐々に衰えていき、最終的に呼吸筋まで達すると、 呼吸不全で死に至ります。残念ながら、現在有効な治療法もありません。 筆者の現状ですが、今は寝たきり生活で、 身体は足の指先が僅かに動く程度です。 栄養や水分は胃瘻(胃に繋がっているチューブ)から取りますし、 呼吸を維持するため、肺には人工呼吸器が繋がれています。 声は出せませんのでコミュニケーションは視線入力装置を使って、 パソコンを動かし文字を打って行います。 この文章も視線入力で書いています。 ただ一つ言いたいのは、 不幸自慢して、同情してほしいわけでは決してありません。 これでも数年前までは普通の人間でした(笑) ただ、ALSになったことで、 普通の人がなかなかできない体験を色々としてきました。 そうした体験を通じて、自分が思い感じたことを書くことで、 誰かの何かの役に立つといいなと思い、筆を取りました。 と言っても、シリアスで悲しい話ばかりする気はありません。 時には真面目に、時には面白おかしく語って行きたいと思います。 拙い文章ですが、お付き合い頂けると幸いです。
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