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坂井さんの家の前で、3人の子供たちが追いかけっこをして遊び、坂井さんと雪子、圭太と芹那さん、美夜と滋に矢嶋も混ざって、俺を呼んでいる。俺たちがそこに混ざると同時に、凜と千津も到着した。
さて。
今日こうしてみんなが集まったのは、きっと俺のことだろう。
そして、緋奈巳はまた嬉しそうに、みんなに婚約指輪を見せるんだ。
萌梨。
これが、俺たちの望んだ未来。
これで終わりじゃない。
まだまだ、明日はやって来るんだ。右手は、君に捧げる。左手は、緋奈巳が繋いで、そうして俺たちは、明日のために今日を、生きる。
『うん。そうだね。また、明日!』
俺は、何処からかそんな声を聞いた気がして、振り向いて夕空を見上げると、穏やかに微笑んだ。
あぁ。
また、明日な。
完
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