高校時代

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 高校三年生になってからは安定していました。嫌いだった部活の顧問も優しい先生へと変わったので。  三年次、文化祭で演奏したので、部活を引退していたけれど、練習には参加していたのか、そこまで続けていたのかは覚えていません。とにかく残りの1年は充実していたように思います。  三年生は、進学か就職かを選びます。私は、ヘルパー2級までの資格しかなかったので、介護福祉士をとる方法を考えなければなりません。  しかし、常々言っている通り、私は勉強が嫌いであり、家には進学するお金などないので、当然就職希望でした。  ところが、そこで問題が発生します。私は、バセドウ病であり体力を消耗していくので、果たして体力勝負の介護の仕事をしてもいいのか、診断書がいると担任に言われてしまいました。  私は、部活でお世話になった2つ上の先輩が就職したA特別養護老人ホームへ就職したかったのですが、その面接までに診断書が間に合いませんでした。  就職試験を受けることさえできず、他の就職先を探すことに。    そんな時、福祉の実習で訪れたB特別養護老人ホームから声がかかります。是非うちに就職して下さいと。  その頃には診断書も出来上がっており、定期検診を受けることで就職可能となりました。願ってもないチャンスなので、私はトントン拍子でそこに内定が決まったのです。  しかし、この施設とんでもないブラック企業でした。この話はまた今度。
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