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「フリだけでも、貴方と結婚するとか出来ません」
「なんでだ。
如月を殺しかけたからか?」
いや、今、それは関係ないですし。
殺してないんだから、いいじゃないですか……と思っていた。
今も、突然、訳のわからないことを言い出して迫ってくるくらい大地は元気だ。
「そうじゃなくて。
私、ズボラな人間なんです。
こんな綺麗な家に、几帳面な人と住むとか出来ません」
そう訴えると、
「別に俺は几帳面でも綺麗好きでもない」
と秀人は言ってくる。
「だが、まあ、散らかった場所は嫌いだ。
頭の中まで煩雑になってくるからな」
うっ。
そういうところが駄目なんです、と思っていると、こちらの顔色を見た秀人は少し近づき、言ってきた。
「お前はズボラそうだな」
正面切って言ってきましたね~、と秀人を見上げる。
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