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1_目覚めたら雪山…?WHY!?
皆さんこんにちは、昨年の暮れにマフラー案件を解決した(静音と行動してた)城木明です!
ここで皆さんに質問です!
昨日は建物の中で寝たというのに目が覚めたら一面銀世界!?なんて経験はありますか?
…私は現在そんな状況になっています!誰かこの状況の説明をして下さい!!
たま~に物語で見なくはないですが、実際に自分のみに降りかかるとその混乱が身に沁みます。読んでる時には騒いでもしょうがないから冷静に対処しろよ!とか思ってた事反省します…。
マジで混乱します!だって私が現在進行形で混乱しているんですから。
心の中で色々と喚いたせいか少し落ち着いてきた。今分かっているのはなぜか雪山にいるという事実だけなので、一旦静音に連絡しようとスマホを確認する。
幸いな事にまだ電池は残っていたがスマホの日付の表示がおかしい事に首をかしげる。
(なんで表示が3日になってるんだ…。今日はまだ2日のはずじゃ)
疑問に思いつつも取りあえず静音に電話を掛ける。
「……アッキー?」
とても弱々しい声で電話に出る静音が気になったが現状分析が先だと思い色々確認をする。
確認した結果分かった事は携帯の表示ではなくて俺の感覚がおかしいという事だ。俺の記憶では1日の夜に交番で仮眠までの記憶しかないのだけれど、静音が言うには2日は俺も動いていて静音とも話をしていたらしい。
ちなみに今交番は帰省している元クラスメイトにお願い(恐らく脅)して手伝わせて静音本人は町の神社で昨日の俺について相談しているらしい。
聞いた話の中では静音の胸について言及してたらしく、俺がそんな事を言うわけないという事で昨日から疑いはあったとの事。
(静音は高校以降も胸が成長せずコンプレックスになっていて、言うと酷く落ち込むので俺は絶対に言わない。)
恐らく電話に出た時の声が弱々しかったのも、俺への疑い以外に胸の事を言われてた事を引きずっていたんだろう。
静音は電話の最中に森太一というフラワー皆城が唯一雇用している従業員に連絡を入れて俺の携帯から位置を特定してくれた。どうやら隣町の山にいるという事を教えてくれた。
WEB運営やシステム面を担っててその道が生きがいと言っている人だが、あっさりとやってのけるので本当に俺の住んでいるような田舎町によく来てくれたと思う。ちなみにトラブル解決時にどんな方法を取ったか追及するのは禁止されている。時には必要な事もあるよね、うん。
取りあえず神社の方に行くと言って電話を切る。
代わりに交番業務を行ってくれている奴らにはこっちにいる間になんか奢る事で埋め合わせするとして、今日の仕事は丸投げしよう。……休みにゴメン。
滑らないように注意しながら下山していると途中でお墓があった。不謹慎かもしれないけれど、お墓の近くで寝ていたと考えるとちょっとゾッとする。
家までは徒歩でどれくらいかなと考えていたら静音が車を山の入り口に回してくれていた。色々と無茶なこと言うけれど、困った時には気を回してくれるんだよな。
車に乗って昨日(正しくは一昨日になるが)の記憶が残っている事を静音に車中で話した。
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