深夜2時

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誰も起きていない深夜2時に起きて パソコンに「おやすみなさい」と表示されるのがつらかった 私の中ではおはようなのに、それでも 誰も起きていない静かな時間を 私の体も心も 欲していたのだ ずっと ねえ と夫にささやく 私、午後7時には眠くなるから 人と合わせなくていいかしら 夕ご飯、任せちゃっていい? 夫は少し考えて きみがそうしたいなら ぼくはお手伝いするよ と笑った 自分の感情が爆発して 止められなくなった時 私は歩いた 眠るために 歩き疲れてくたくたになれば 他の人と同じ時間に眠れると思ったのだ 間違いなんかじゃないよ 家から徒歩で往復できる故郷の夕陽に照らされて 私は確信する 私は私の軸で生きてゆくのだ 他の人に合わせなくていいのだ ほんとうのさいわいを共に探す人の 子守歌が聞こえる
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