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「元帥、魏の奴ら元帥のお姿に突撃する事を戸惑っている様子。
この機に殲滅なさいますか?」
兵の問いかけに仲達はギロリと一睨みすると、兵は小さく「ヒッ」と声を上げた。
「魏の奴らを侮るでない。
幾らこの私の睨みが効いていると言えど、奴らの兵力は二倍近くおる。
不用意に攻撃を仕掛けては返り討ちに合うぞ」
「も、申し訳ございませぬ。
では如何にすれば...?」
「魏兵の目が私に向いている間、奴らは他の動きに気付くのに僅かながら遅れが出る。
機は自ずとやって来ると言うものよ」
「はっ...」
仲達の言葉に兵が一礼して短く答えると、魏兵の間から喚声が上がり始めた。
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