someday.10

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「……ゴメン」 「ん?何が?」 「いっつも待たせるばっかで」 「痺れが切れたら襲うよ」 そう言えば、クスクスと笑ってる。 しないと思ってるんだろうな。 「いつか…きっと追いついてやる」 「うん、何に?」 たまに突拍子もないこと言うよね? そんなこと言われてもわからないよ。 離れたあげはさんは、前にも見た何かに挑むような表情。 戦闘態勢というか、受けて立つ、みたいな? いったい何に追いつくというのか。 「あげはさん、闘志燃やしてるとこ悪いけど、俺が挑まれてる感じ?」 「他に誰が?」 「えー?なんで?」 あぁ、そっか。 あげはさんといると、こういう雰囲気にすぐなって。 いわゆる、甘い雰囲気?っていうの?にはならない。 「何に挑まれてるの?」 「雷の、気持ち?」 たぶんまだ、無意識にあげはさんは避けてるんだと思う。 まぁ、気持ちが通じたのつい最近だし、そんなもんか。 ……ヤ、あげはさんにソレは関係ないね。 「それは、追いつけるの?」 「何よ、ムリだって言うの?」 「俺、止まらないからね?」 「…望むところ」 トンっと肩を押してソファーに押し倒すと、やってやろうじゃないとでも言いそうな表情。 そもそも、俺がまだ手を出さないから、そんな顔できるんだろうけど。 煽ってるって、きっとわかってないんだろうな。
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