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其の伍 歳上の女の子
──あの人は俺にとっては【怪異】そのものだった
「伯父さん、誕生日おめでとうございます」
「おめでとうございます」
「……」
父母がその人に向かって誕生日の祝いの挨拶をするも、俺は同じように祝いの言葉を述べることが出来なかった。
「よせいやい。この歳になって祝われるなんざ恥ずかしくて仕方がねぇ」
そういってのらりくらりと言葉を重ねる目の前の人から俺は目が離せなかった。
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