弁護士相談1

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 調べていてまず思ったのが、とにかく中国(アジア)の日本人駐在員や出張者に愛人が多くいることだ。一説によると、9割に現地妻がいるという。そんな統計を正確に取ることは難しいので、50%、70%と割り合いは言う人によってまちまちだ。だがいずれにせよ、それくらい多く日本人の男と中国人女のカップルが、現地にいた人の目に入ってきたということだ。そして、それらは多くがKTVをはじめとする水商売の女である。  当然それに気づく日本人妻が幾人かいて、悩み、ネットに相談を投稿するわけだが、それに対する回答は多種多様であった。  慰謝料を請求できる、できない。訴えること自体ができる、できない、訴えても無駄。この時点で誰かが嘘をついているわけだがーーあるいは浅い知識や思い込み、しったかぶりをしたいだけーー、やはりネット民の言葉は無責任なため、手放しで信じてはならない。  そこで正真正銘の弁護士が回答してくれるサイトを覗くと、そこでも中国の不倫に対する相談が多数寄せられていたが、意見は先生によって分かれていた。  だがおそらく正しいのは、海外での不倫には海外の法が適用され、日本で訴訟を起こし、勝訴の判決を得ても判決書に効力がなく、紙切れにしかならないということだ。やはり現地の弁護士、あるいは国際弁護士を雇わねばならないようだが、それには越えなければならないハードルがあまりにも高く、諦めを促す厳しいアドバイスが多かった。
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