真実

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室内灯が灯る、白一色の病院待合室。鼻につくのは消毒薬の臭い。とはいえ心苦しさを覚えるのは、それだけが理由じゃない。 続く沈黙。マリアが治療室に入って数十分。俺やオッサン、ソウイチロウ達が会話を繰り出すが長くは続かない。待ってる時間が苦痛だ。 俺の両手には真っ白い包帯が巻かれている。全治数週間の火傷。俺なら数日で完治する自信がある。 「おじさん、マリアは無事なのかい?」 そこに別の誰かが現れた。 「レイ」 ぼそっと言い放つオッサン。 「うちの親父に言われてね。マリアの住んでるアパートが火事になったって」 それは王城だ。後方には弾正を従えている。
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