【あとがきにかえて】

2/4
228人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
 「先輩、どこかで会えませんか?」  「うーん、そのうち機会があったらね」  「そのうちっていつですか!?」  「まぁそのうち」  「それ、全然考えてくれてないですよね!?」  「あ、分かった?」  あはは。そう言って、じゃあまたねと先輩は切ってしまった。  結局、要件を聞けずにいたことに遅れて気が付いたけれど、もう遅い。  ツーツーと終話音を聞きながら、唇をかみしめた。  ようやく繋がった6年の想いが、伝わった気がしない。    ――そのうち、機会があったらね  それって、いつですか?  (かわ)された想いが苦々しい。  ただ先輩に伝えたいことがある。  私、いつまでも待っています。  先輩がいいよって思えるまでずっと。  先輩がどう思って会ってくれないのか分からないけれど。  でも、どうかいつまでもお元気で。  先輩が苦しかった時、助けてあげられなくてごめんなさい。  あなたにとって、役立たずの後輩で本当に悔しい。    でも願わくば、いつか会ってもらえますように。  誰もがあなたを弾劾しているわけじゃない。  旦那さんもお子さんも関係なく。  私はただ貴女が。  私の尊敬する先輩に変わりないことを、あなたに伝えたい――  ―――    初めての不倫モノでしたが、いかがでしたでしょうか?  なんだかドキドキします。  うっかりと、ねっちり書き込んでしまったので、昔だったらペナン島行きだなと思いながら公開しました。  強制非公開制度ってまだあるのかな? あったら怖いな。消されるかも。  あなたの自由なひと時に、少しでも何か届けられたらいいなと願って。  桜倉ちひろでした。 2020/3/17 ※本作品はフィクションです。                 
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!