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こうして始まった東雲とのルームシェアは、西園寺にとって悪いものではなかった。
東雲と西園寺では、住む世界が違いすぎたのだろう、西園寺の常識は彼には通用しないし、逆もまたしかり。
それが西園寺には、とても珍しく面白く、楽しかった。
「この金持ちめ」と、ことあるごとに東雲から吐き捨てられたが、そんな嫌味も何故か彼ならば許せた。
彼は、西園寺に見たこともない世界を見せてくれる人間だった。
それからの日々は、西園寺にとって心躍るようなことばかりだった。
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