森の中にある祠

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ガッサ、ガサガサ! 祠の近く木が揺れる。 ガッサ、ガサガサ!バッサ!! 何か木から勢いよく落ちてきた! 「イタタタ!」 木から男が落ちてきた! 「神様。そんな木の上に隠れなくても。神様なんだから、人間に化けてなきゃ、見えないですよ…」 木から落ちてきたのは、なんと神様だという。 神様「自分の話しをされているのに、恥ずかしいだろ!それにしても、自分の話しながら泣けてくる…」 どうやら、木から落ちてきた男は、貴江と隆が話しをしていた、神様らしい… そして、神様の側にいるのが、召使いの ウサギ。 ウサギ「何を泣いてるんですか…結局、あの時カッコつけて、女を嫁に出来なかったじゃないですか…」 神様「無礼者!好いた女が幸せになる事が、私の1番の幸せだ。」 ウサギ「は…神様だから人間を幸せにするのは、仕方ないですよ?でもね…まだ、恋人の1人も出来ないなんて。」 神様「わらわは、好みうるさいんだ。それに、こう見えても、天ではモテるんだぞ!」 ウサギ「はいはい。わかりました。しかし、もうそろそろ、一度は人間と結婚をして、人生を全うしないと、大神に怒られますって!話しを聞いてますか?」 ウサギの話しを聞かず、空を見上げる神様。 神様「なあ、ウサギよ。」 ウサギ「なんですか?」 神様「先程、ここで話しをしていた、隆っていう人間…まっこと、あの女に似ていたな…そうか、そうか、良かった、良かった…幸せな人生を送ったんだな。」 そう、隆は神様の初恋の女性の子孫… そして、神様は空を見上げながら、しみじみと思うのでした… すると、 「神様!大神から文を授かってまいりました!」 と、鷲が天から空高く、文を持ちながら地上に降りてきた。 神様「なに⁈大神から!」 ウサギ「これは、一大事だ!」
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