クイーンパラドックス

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どうやら、彼女の生活が楽ではないことは察していた。でもだったら僕のアストンマーティンの助手席に乗ってしまえばいいのにと考えてハッと気づいたのだ。そんな女ばかり乗せてきたから今僕は幸せではないのだ。 僕は世界をひっくり返すことさえできる装置を自分のためだけに使うことにした。でも世界にとってもそれが正解に違いない。 外で僕を呼ぶクラクションが鳴っている。ケリーのアストンマーティンだ。アストンマーティンが好きなことは知っていた。でも、まさか運転がしたかったとは。人生には解くべき謎が沢山あるものだ。 了
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