序章 ウラジオストク郊外

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序章 ウラジオストク郊外

 視界一面に広がる凍土、巨大なクマと向き合う幼女。  軍帽の下から覗く無表情、眼光に圧されクマは動揺。  前へかざす手と呪文(スペル)の詠唱、浮かび上がるキリル文字の映像。  意味を為さぬ記号の羅列、今もたらす破滅の仮説。  文字の刃がクマを乱打、その様まるで鎌とハンマー。  切り刻む、鮮血は凍りつき塵になる。
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