アイリちゃんの支出メモ!~強いんで異世界をひとり旅します!~

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「んっまぁぁあーーーー♪」 上にかかったハチミツは、さっき掲示板で受けた依頼の報酬。 それをこの町のパン屋であまり人気のない、プレーンブレッドに贅沢にかけ、一口。 「さっすが私。絶体合うと思ったんだよね!しかもプレーンはこの世界ではまぁ粗悪品として扱われてるから……品切れしないし、手頃だから嬉しいんだよねー!!」 プレーンブレッドは少し硬く、元居た世界で例えると、フランスパンのよう。 この世界ではもっと乾燥させてスープに入れるのが普通らしい。 まぁ、それはもう食べたけど。 そして私は、無限ポシェットから乾燥させたリアクスの葉と塩を細かく混ぜ合わせたものを二振りする。 「ん~!!甘じょっぱくて、リアクスの香りもきいてる!」 リアクスも、葉はとても小さく、使われるのは赤色の実だけ。 赤色の実は柔らかく、赤ちゃんでも食べられるような優しい味。 そのリアクスの葉に香りが微かに感じられたのでドライハーブにしようと、宿の壁に逆さにして下げてあったのだ。 これを売れ残ったパンの消費を手伝ったお礼にもらった、手で掴めるぐらいの大きさの岩塩と会わせてみたのだ。 ハーブソルトだな。うん。これ良いな♪ プレーンブレッド……消費を手伝ったため、0マイル。ついでに岩塩を手のひらサイズでゲット。0マイル。 ハチミツ……ビックベア討伐報酬のため、0マイル。 リアクス……そこら辺の道端から採取したため、0マイル。 ビックベア討伐……チームでの討伐を依頼されたため、近くにいた人を捕まえてから行ったが、5体しか居なかったため、5体とも一人で片付け、一人ぶんの報酬を貰って帰った。……2000マイル。 ビックベア……森に住む巨大な熊。中々凶暴なので、依頼はチームしか受けられない決まりになっている。 「今度はこのハーブソルトを高めに売って、ちょっとお高めの料理でも食べてこよっと♪」 茶髪の小さな少女が、またルンルンと楽しそうに歩きながらパンを頬張った。 今日の消費マイル……0マイル。 今日入ったマイル……2000マイル 手持ちマイル……34900マイル。 ハーブソルトは…………何グラム何マイルで売ろうかな~。
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