第三夜 豆志乃の夢

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語部氏 豆志乃さんのストーカー解決の件を 北野翁とマスターに語り出します。 「夢幻の外に出た途端 あのK野って奴 顔出してきましてねぇ そうそう そこ見てたんですね 北野翁は」 「そうじゃそうじゃ なんとも青っ白い顔した薄気味悪いのが嫌なニヤニヤ顔で その女性へと寄って行こうとしてたねえ あれぁ なんなんだい? 語部氏?」 「あれはぁ 人の影 いや陰気と言うか まぁ あの美人に取り憑いてた生き霊ですよ マスター あいつ 夢幻の入り口の盛塩でこの店には入れず 外で案の定 待ち伏せてたわけだね あえて私は 少し離れて歩いたから 奴一気に豆志乃さんの真っ正面から突っ込んでったんですけどねぇ」 「突っ込んだんかぁ そりゃ いやらしいやっちゃなぁ」 と苦々しい顔の北野翁 「マスターもあの紫水晶アメジストの能力知ってましたよね 悪夢やらも追っ払っちゃう力 」 「私に逆恨みしてたT田みたいにすっ飛ばされましたか」 「いやいや あの男は恨みだけ悪意の生き霊だったからあの程度で済んだんすけどね  K野 あれは横恋慕 いや独占欲からの我が儘な奴だからね 吹っ飛ばされただけでなく」 「おそらく 無間地獄の果てまで 飛ばされたでしょうねぇ」 えっつうかぁ。。。。。 「意地の悪い相手にあの生き霊も当たったもんだね かんらかんら」と高笑いする 北野翁 「紫水晶内にねぇ ある方が 念を込めてますからねあれは。  相手の執着心が強ければ強いほど 反作用って言うか 弾く力が強くなるから 私にも K野っていやらしい生き霊がどこまで飛ばされたのかは見えませんでしたよ」 マスターが 神妙な顔つきで 「因果応報って言うか  ふふふ  ジンライム私からの奢りです」 と 手渡された 三角のショートグラス片手に 横の北野翁と 乾杯 カチン! 翌日の夕方 豆志乃さん バー夢幻に あの紫水晶返しにきました 清々しい顔してましたよ とマスターが 語部氏に伝えました 第三夜 豆志乃の夢 完
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