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1、その春に
それは、高1の春。まだ真新しい制服に慣れてきたGW明けの帰り道。私は、事故にあった。足を骨折と片腕打撲で入院という悲惨な目に遭う。
「うー、ひーまー。」
本来なら華の女子高生として生活を楽しむ筈が入院である。暇暇と嘆く私に、恋バナ好きな友人、三原 華(ミハラ ハナ)が不思議話をしていった。
「小さなガラス瓶に想い人の名前を書いたメモを入れて、<華結>の本を開くと数年前の想い人に会えるんだって。」
そして華は、2つの瓶の内の1つを病室に置いていき、自ら好きな佐久間先輩の話をして帰っていった。
瓶どうしろと…。
私自身は、今、好きな人がいないというのに。
けれど、また暇になり、本と言うワードからこの病院に図書館があることを思い出し、車椅子で図書館に向かう。
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