村伝統の育て方・・・【美少女を醜女扱いする】

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自分が美人だと知ると、心が弱くなるというのです。 美人だと褒められているうちに、自分の価値をなんとなく知るようになります。 でも、自分の価値を生かし切れる女性というのは実は少ないというのですね。 なるほど。 そうかも…。 私の取材経験からかんがみても、確かに、美人はなぜか弱いのです。 強い美人ももちろんいます。 でも、なんだか不安定な子が多い。 女性は自分の見た目(姿)と中身が一致しないことに苦しんでいる方が多いようです。 美人、かわいいと言われる。 信じる。 (人に言われるから)自分でもそう思うようになる。 でも…です。 美人でかわいい子は男に利用されやすい。 美人でかわいい子は同性に嫌われやすい。 美人でかわいい子は危険な目に遭いやすい。 美人でかわいいはずの自分の人生がうまくいかない。 思うようにいかない。 絶望する。 こういう流れがあるというのです。 美人、かわいいとちやほやされるのが面倒で、破壊的になるという子もいますよね。 ちょっと込み入るのですが、 心理的には、美人、かわいいという美貌の自分を壊したいという自分が内在しているのではないかと。 美貌の自分と、美貌をいじめたい自分、とでもいうのですかね。 人間の心理は複雑怪奇なものです。 心が弱い女の子は自殺してしまう。 もう何もかも面倒になっちゃうのでしょう。 それは許されない。 美貌はこの村では共有財産(もっといえば、世の中の共有財産)だとみなされるので、自害しないように工夫が必要だというのです。 その工夫が、美貌は、この村では【醜い】としてしまうというのです。 たしかに、美貌の子どもは稀ですから、自分のような顔は周囲にあまりいない。 その顔が醜いのだと教われば、美貌の子どもは大人の言うことをそのまま信じることになるでしょう。
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