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教会に着いた時には、雫だった雨は本降りになり叩きつけるような激しさとなった。
濡れた服と髪を乾かすため、ラルフを教会の中に入れた。
シスターからは、「湯浴みを先に。部屋は奥に」と言われた。
シスター以外、教会に居る娘たちは特定の部屋がなく、その夜その夜で割り振られている。
湯浴みを済ませ、奥の部屋へと入ったエリザは祈り台に手を合わせた。
ーーキィ カツン、カタン ーー
誰かが部屋に入ったことに、エリザは祈りに夢中で気が付かなかった。
後ろからふわりと甘い華の匂いと、雨の匂い。温かく、逞しい腕に抱きとめられた。
「エリザ……君と、やっと……」
掠れた熱い吐息混じりの声。先程まで、一緒にいた。
ランドルフの声。
ゆっくり振り返ると、ラルフがエリザに口づけした。
「んっ……ら、る……っん」
一気に舌を絡め、深い口づけへとなる。
彼の荒々しく激しさを増す口づけに、エリザは翻弄される。
外の雨も激しさをまし、2人の漏れ聞こえる甘い声はかき消された。
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