第十九章 茨の森の魔女 四

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「女の子は、やがて好きな人と結ばれ、男女となる。しかし、子供を産むと、母親に変化する」  母親になれない男は、永遠に女であり続ける。 「まあ、いいか……」  公安は犯人を捕まえる部署ではない。 「良くありません」  壬生が俺の情報を見ると、警察に相談していた。 「それと、夏目室長、この荷物は何ですか?」  俺宛てにダンボールが届いていて、差出人を見ると、俺であった。公安から転送されてきたもので、到着までに随分と時間がかかってしまったものだ。 「危険物ではないですよね?」  壬生が覗き込んでいる前で、秋鹿が箱の蓋を開けていた。 「危険物ではない」 「ぎゃああああああああああ!!!!」 「ひえええええええええ!!!!!!!」   秋鹿と壬生が、悲鳴を上げて尻もちをついていた。
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