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一週間が始まる初っ端から、ノックアウトされた気分。どうやったらモチベーションを上げれるだろうか……。
「はあ〜あ〜あ~あーーー」
空模様は土砂降り。前が見えない。私はいったいどうしたらいいのか誰か教えて欲しいと思うけど、相談するに最適な人が誰だかも分からない。
完全に人生の迷子だ。
途方に暮れトボトボとトイレを出たのだが、その時の酷い顔を前から歩いて来た河西くんにばっちり見られていた。
「え? どうしました、体調悪いです?」
「ああ河西くん、おはよう。いや、大丈夫だから。そうだ、金曜はごめんね、ありがとう。これお詫びなんだけどコーヒー好きだった?」
「コーヒーは好きですけど、そんなお詫びなんて要らないですから」
「いやいや、私ひとりで二本も飲めないから貰って!」
「それなら。ありがとうございます」
「いや、こっちこそありがとう」
なんだか若さ溢れるイケメンに癒やされた――とは言えず、ただお礼を言い、気を引き締めて自席に着いた。
たけど、そこにはまた飴玉が一つ置かれている。
――だから、犯人は誰ですか!?
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