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先生が私の家に初めてのお泊まり_1
一週間の始まり月曜日。休み明けなのに、私の心身は疲れていた。
土曜日に初めて桐木先生の家にお泊りして、そのまま先刻までずっと一緒にいた。寝不足気味の気怠さを引きずりつつ、私は体に染みついたルーティンでいつも通りに出勤した。
始業前のミーティング後、真由が「今日お弁当? 無いならランチは外に行かない?」と誘ってくれたので、二つ返事した。私も森林さんに頼まれた合コンの件を相談したかったし、今日はお弁当を作る余裕がなかったから。
昨夜は、息が出来ない位に愛撫されて痴態を晒して、普段なら恥ずかしくて言えないような事を口走っていた。体のあちこちが痛い。本当に忘れて欲しい。
私も忘れよう!そう思ったせいで、却って桐木先生が私を見下ろす視線を思い出してしまった。
先生の舌が指が、私の体に優しく触れるあの感覚
他人の前では見せない先生の甘ったるい表情
私を翻弄して悦んでる先生の低い声……
……次の瞬間、持っていた鉛筆が私の手から滑り落ちた。青の色鉛筆が、ころころとオフィスの床を転がっていくのを目で追った。拾いに行かなくちゃいけないのに足が動かなかった。
最低だ、私。
ミスが無いか精査してたのに。
仕事中に彼氏の事を思い出してたなんて。
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