なにもない日々

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なにもない日々

中卒でできる仕事はあまりなかった。 そもそも、俺にはなにもない。 ビル掃除は、同じことの繰り返しで、味気ない。そして、金にならない。一人暮らしするには、もっと金が必要だ。 「先輩、なんか俺にできる…金になる仕事ないっすか」 「あー、お前若いからいい仕事あるぞ」 同じ職場の先輩に、他の清掃の仕事を紹介された。自分も勤めているからと… でもここ、ラブホ? 「こいつ中卒の米田(こめだ)。よくない?」 「おー若いな。採用だ」 「え、あ、ありがとうございます…」 面接なし?このおじさんは、若いだけで採用するのか? 「お前は時給だからな」 「あ、はい、わかりました」 「お、きたきた」 面接していた事務所に、なんだか際どい格好をしたお姉さんが2人入ってきた。この人たちは掃除しないんだろうな…。 「こいつだよ。使ってくれ」 「えー若い〜」 「元気そー」 「え…?」 なぜか俺のところへ近寄ってきた。 その後わけもわからず、どこかの部屋に2人に連れて行かれた。 「あ…あの、今から掃除するんですか?」 「はー?なに言ってんの?新人の練習相手してよね〜」 「私〜素人なんで、頑張りまーす!」 は? わけもわからず、俺は無茶苦茶にされたのだった。やめてくれと言っても、やめてくれない。 もう、疲れた…
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