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第1章
緑の山々が連なり、穏やかな湖には鳥たちが集まる。
自然豊かで、国民たちの笑顔が耐えない唯一の王国。
ガレッタ王国は500年続く王国だが、一度も戦争を起こしたことがない平和な国だった。
商人が多く、どの家庭も少ない賃金で質素な生活を強いられている貧しい国でもある。
しかし、多くの自然に囲まれ、優しい国王を中心に成り立っていた。
そして、このガレッタ王国には、容姿端麗で国民からも愛されているルア・アスランという姫がいる。
「あら?ルア姫、また遊びにきたの?」
国の中心にある城は、国民たちの住みかに囲まれている。
そのうちのフランという町にルアは1人で顔を出すことが多かった。
他国では国の姫がこうして1人で町をうろつくことはないだろうが、この国では日常だった。
「ノエルおば様、こんにちは。はい、アンナのところに遊びに」
ルアにはアンナ・オベールという友人がいた。
アンナは町娘で本来であれば、姫と町娘が関わることはないだろう。
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