エピローグ

4/5
55人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
そこには、ハナが大事にしていたお守りの石があった。 チェーンはなくなり、原石だけとなっているけどわかった。 形が似てるとかじゃない。そのものだとはっきり感じた。 ヒバリは月島に来て失くしたと言っていたけど、どういうことだろう。 「お届け物なの?」 「そうば!」 「郵便屋さん、ありがとう。これ、私の失くしものだ」 「ハナの失くしものば?」 「うん。また会えると思わなかった」 受け取り、胸に抱えた。思わず、帰って来てくれてありがとうと口に出していた。喜びが、胸いっぱいに広がってくる。 ミナトが嬉しそうにしてたので、ナギサが「失くしもの見つけたの? ミナトすごい、偉いね」と誉めると、「たいしたことないば」と喜びを隠して、そっぽを向いたので笑った。愛らしい。
/288ページ

最初のコメントを投稿しよう!