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そこには、ハナが大事にしていたお守りの石があった。
チェーンはなくなり、原石だけとなっているけどわかった。
形が似てるとかじゃない。そのものだとはっきり感じた。
ヒバリは月島に来て失くしたと言っていたけど、どういうことだろう。
「お届け物なの?」
「そうば!」
「郵便屋さん、ありがとう。これ、私の失くしものだ」
「ハナの失くしものば?」
「うん。また会えると思わなかった」
受け取り、胸に抱えた。思わず、帰って来てくれてありがとうと口に出していた。喜びが、胸いっぱいに広がってくる。
ミナトが嬉しそうにしてたので、ナギサが「失くしもの見つけたの? ミナトすごい、偉いね」と誉めると、「たいしたことないば」と喜びを隠して、そっぽを向いたので笑った。愛らしい。
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