妄想コンテスト統計学:総論

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妄想コンテスト統計学:総論

このHow Toでは妄想コンテストの統計や受賞作品の分析をおこないます。 ★エブリスタの秘密★ https://estar.jp/novels/25517140 という、創作のノウハウを詰め込んだエッセイと重複しますが、こちらはコンテストに特化した内容となっております。 では、いきなりですが、妄想コンテストの統計の結果です。 分析対象のコンテスト:2020年の最初に応募締め切りとなった115回「マフラー」から最後に応募締め切りとなった138回「この仕事を始めた理由」までの24コンテスト分。 応募作品数は19185作品となっております。 まず最初に全応募作品のジャンル別の割合を示します。横軸がジャンルで縦軸が割合(パーセント)になります。 f001e74e-0a8a-4f3b-81c6-c8a37408c255 これはお題の種類により違いがあると思いますが、やはりヒューマンドラマと恋愛が多いようですね。それからコメディ、青春、現代ファンタジー、詩・童話・絵本、ファンタジーおよびホラーとなっております。 SFやBL、それに歴史は予想にたがわず少ないようですね。ノンフィクションやエッセイ・HowToは妄想コンテストの趣旨とはまた異なりますね。 ジャンル未設定のまま応募してこられる方が【6.6%】いらっしゃったのは驚きです。 さて、次にジャンル別の受賞の割合を示したものが下になります。 ※ここでいう「受賞」とは、大賞・準大賞・入賞・佳作・超短編賞・続きが読みたい賞・トンデモ賞および優秀作品を指し、ピックアップルーキー賞は除いています。 受賞作品数 784作品 【全体の受賞比率 4.1%】 172a206c-c2d1-41ea-ac5b-4e395ffce0d8 歴史が飛び抜けているように見えますが、ジャンル歴史は応募数が少なく、受賞は142作品中14作品でした。ですので、際立って多く見えますが実際の受賞作品数は少ないことになります。 むしろジャンルによらず素晴らしい作品かどうかが重要だと思います。 ジャンル未設定でも受賞している作品は多々ありますので、現在はジャンルについては不問という見方が正しいのでしょう。 ちなみに過激表現の応募作品は【474作品(2.5%)】ありましたが、受賞は【7作品(1.5%)】でした。 時折過激作品の優秀作品を見ることがあるのですが、さすがに小中高校生が読めない受賞作品は、滅多に出るものではないと思います。 さらに連載中あるいは休載中が【1300作品(6.8%)】もありましたが、これらで受賞したものは【1作品(0.1%)】のみでした。 では、その次に紹介させていただくのが、「文字数ごとに分けた場合の、応募作品の割合」になります。 672a7d34-9a15-4115-bee4-97d2b0fbf3ec ここでX軸の1から14までの数値は、読書時間、つまり文章の長さを示しています。 「それ以外」といのは、調査時点でさらに執筆を進めて8000字を上回ったもの、あるいは削除で100字以下になっていた作品になります。 ちなみにエブリスタの読書時間は1秒10文字ですので、一分ごとに600字ずつ増えています。 ただし重要なことに、「読書時間1分」は「100から600文字」、「読書時間14分」は「7801から8000文字」と範囲が狭くなっています。 ですから、このグラフから読み取れるのは、応募された作品全体を見てみますと、文字数が少ないものの割合が非常に多く、逆に8000字ギリギリも多いという事実です。 ちなみに何故ここで「文字数」ではなく「読書時間」で表しているかにつきましては、半自動の集計アルゴリズム上、文字数で拾ってくるのが難しいからなんです。この点はご容赦ください。 では、今度はそれぞれの文字数ごとで、受賞率がどのように違うのかを調査してみました。 これが最も興味をそそられる内容だと思います。 その結果が以下のグラフになります。 0b86cd59-6e50-4fbb-beda-4f3a6ffc434b かなりはっきりした結果が出ています。 文字数が3分以下のものは、【応募数の39%】を占めますが、【受賞率は1%未満】と非常に低いのが現実です。超短編賞がここに含まれることが多いと思います。狭い枠ですね。 そして、受賞の可能性が高いのは、この結果からしますと【3600文字を越える作品】(約6%)もしくは【6600文字を越える作品】(約8%)、ということになりそうです。 もちろん、文字数が多いことが重要なのではないでしょう。高い完成度を求めて長くなり、それを凝縮した結果、ギリギリ8000文字以内に収めたという作品も多いはずですので、文字数よりも、規定の文字数の中でどれだけ濃密な作品であるかのほうが、はるかに重要なのでしょう。 このように全ての応募作品を解析対象とし、結果をグラフにしてみますと、視覚的に納得できるものと思います。 そして最後にこの一年の応募総数です。コロナ禍の影響があって一時期応募総数がかなり増えたようですね。 a618150a-a99e-4857-bc88-1d69c677f62e では以後は、このページを基準に各コンテストの傾向について語りたいと思います。 妄想コンテストに参加されている皆様のお役に立てることと思いますので、このHowToは拠出を明らかにさえすれば、他の作者様への紹介、SNSでの使用、転載、結果の利用に許可は不要です。ご自由にお使いください。 他、さまざまな創作のエッセンスやエブリスタの裏話などは、「★エブリスタの秘密★」で紹介しています。 https://estar.jp/novels/25517140
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