誰が為の自慰《後日譚編》

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 スポーツをしていた頃は全体的に筋肉質で、もうすこし引き締まった身体をしていた三葉だが、薬科大に入り、薬剤師となり社会に出てからはすっかり運動とはご無沙汰になっている。ストレッチくらいは自分の家で行うが、それでもかつてのような引き締まった身体とは言いがたい。  社会人になってからは筋肉が落ち、すこしだけ胸とお尻がおおきく……女性らしくなった。  その頃に、三葉は琉と出逢った。彼が理想とするプロポーションを持つ女性、それが三葉だと、なぜか骨格の話を持ち出して口説いてきた。風変わりだけど博識で一途な琉に、いつしか絆されて……  あれからもうすぐ一年が経過する。お互い仕事が忙しくて、ゆっくり恋人同士として時間を重ねることはなかなかできないけれど、距離を置こうとしても追いかけてくる琉のことだ、この先も変わらず三葉を求めてくるだろう。  恋人の琉と毎週のように身体を重ねているからか、辛うじて体重計の針は動かない。  全裸になった三葉は熱いシャワーを浴びながら、病院で会ったときの琉のことを考える。  ――琉先生、ちゃんと仕事してたな。白衣姿も、久しぶりに見た……
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