凶星交わるとき

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凶星交わるとき

 不気味な装飾が刻まれた石の壁……  それらに囲まれた、古き地下宮殿―― 「ついに、我が神〈ゲン・マー〉が復活為されるときが来たのです……」  この場に似合わぬトレンチコートらしきものを纏い、ステッキを握る背の高い男――カッフゥは、目とともにしゃくれた顎を天に向ける。 「いよいよ、我々の悲願が叶えられるときですなぁ……」  狛犬のような外観の男――ザムビがこびへつらうようにカッフゥを見上げる。 「俺としては、呆気なく事が運ぶことが物足りぬがな……」  そう嘯くのは、悪魔の如くグロテスクなヘルムを被る戦士ザミデイ――  そんな2人を他所に、カッフゥは尚も天を見つめていた。  遺跡の天井は開かれており、天空には星々が瞬いている。 「見よ!……あと5分……あと5分で[死]と[滅]の星が重なろうとしている……その時こそ!!」
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