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しかし大柄な体格で腕もそれなりに太いので、見ようによっては軽々と持っているようにも見えてしまった。
「おはようございます」
リシェはぺこりと頭を下げた。
「買い物をしてきたんですか?」
「ああ。食材の発注をやっていたと思ったら伝達出来ていなかったんだ。専門の伝達屋に頼んでいたんだけど、向こうはどうやら新人の子だったみたいで…卸屋の方に注文書が届いてなかったんだと。まぁ、こういう事もあるもんさ」
「そうだったんですか」
伝達屋というのも初めて知った。
「朝に物が届かないから、おかしいと思ってね。これでやっと用意が出来る。開店はちょっと遅くなったけどね。…飲み物位なら用意出来るよ、飲んで行くかい?」
「いいんですか?あまり手間の掛からないので良ければ」
「じゃあコーンスープをあげよう。前の日にしっかり仕込んでおいてるからね」
適当に座っておいて、と彼は一言言い残し店側へと去って行く。素直にリシェは店に近い席へ足を進め、空いている椅子に腰を下ろした。
良く眠れたとは思っているが、変に全身が怠い。
ロシュに抱かれた次の日は毎度このような感じなのだが、行為の後の回復の魔法を施されても怠さは抜けなかった。
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