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私はそんな理を見て吹き出して笑うと、
「理のだけで、十分、感じるよ」
と言って微笑むと、理は私のお尻を鷲掴みしてきた。
「最高!!」
「ちょっと!こんなとこで、お尻っっ!」
私がそう言って怒るけど、理はなんだか楽しそうに笑って再びキスをすると、私はもうそれ以上怒る気にはならない。
「ママ!!コンビニはっけーーーん!」
「はっけーーん!!」
と光莉と大地が振り向いて、大きく手を振っている。私と理は顔を見合わせてからまた子供たちを見つめると、手を繋いで私が理を引っ張った。
「いこ!」
理はニヤリと微笑んで、私に引っ張られながら歩き出すと、私の横顔を見つめて、
「愛してる」
と呟いた。そんな言葉が、くすぐったいよ。
まだまだ、私と理の道は、ずっと続いていく。
茨の道も、穏やかな道も、回り道もたくさんあるだろう。
それでも、きっともう迷わない。
この先もずっと、死ぬまで愛し続ける。
次の春がきたら、久しぶりに雪を見に行こう。家族4人で、まだ誰も足跡をつけていない真っ白い春の雪の道に、足跡をつけるんだ。
幸せの足跡を……。
完
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