荒涼の村

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歩んでも歩みは止めず、 私は箒で飛ぶほど気の利いた魔法は使えず。 荒野を彷徨い、 吹き荒ぶ砂嵐に身を打たれる。 水魔法も使えぬ私は、 水辺を探し求める他無し。 次第に鉛の様に重く沈む足を歩ませ、 なんとか村を見付けた。 木々は枯れ果て、 建物は朽ち果て、 年寄りは蹲り、 病人や死体が転がっている。 誰がどう見ても朽ち果てた、 荒涼の村だ。
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