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「ちょっと……嘘でしょう!どうしたのよ、ルイ!!」  岩場の隙間に落ちたルイは、そこで美和に会った。そして、美和になにかを言いたいと思ったが、頭蓋骨の再生がまだ追い付かず、何も語ることが出来なかった。 「あなたがここまでやられるなんて、どういうこと?あいつら、そんなに強い訳ではないでしょう?」  ルイは身を起こした。少しずつ頭が回るようになり、頭蓋骨並びに顔の修復が進むと、思考もはっきりとしてきた。 「あいつらじゃない……もっと強い……違う奴が現れた」 「ふーん。それでそいつにやられたって訳ね。だらしない」  美和の口振りに、ルイは怒りを覚えた。元々、ルイをここに呼んだのは美和だ。だから、美和のせいでこうなっているのに、美和には悪びれた様子など微塵もない。 「お前が言うことか、それ?どうせ何も出来ない奴の癖に」  今度は美和の方がその言葉に気分を害する。  美和は自分の存在が何のために存在しているのか分からないのだ。全てが無意味に思えてならない。不死身なのに、全てが無駄で、不死身の体であること以外は無能でしかないからだ。  ルイが立ち上がった。胴体は未だ四鵬が切りつけた傷跡が残っており、凄惨さが滲み出ている。 「どうするの?また闘いに行くの?」  美和が訊ねる。ルイは首を横に振った。 「その前に、俺に精気をよこせ、美和。俺と目合わえ!」  そう言って瞳を赤く光らすルイに、美和は舌舐めずりをするように微笑むと、「いいわよ」と言って両手を広げた。
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