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「憂、これは何処に飾るの?」 『玄関に飾っていい?』 「勿論」 卒業して直ぐに俺は朔夜と同棲を始めた 俺には本当に不釣り合いな贅沢な暮らし 新しい俺の家…… そしてたった一人の俺の家族 「はぁ、憂が成人するのが本当に待ち遠しいよ。早く成人しないかな」 『仕方ねーだろ?20歳にならねーと申請出来ねーんだから!』 そう、パートナーシップ制度は20歳以上じゃないと申請出来ないと言う事を俺は後から知ったんだ 図書室に行けなくなると言う理由でプロポーズを先走った朔夜 「だけど今俺達は事実婚だもんね」 『うわっ!危ねーだろ!ったく……』 急に後ろから抱きつかれ手に持っていたフィギュアを危うくバラバラにしてしまう所だった 「この部屋に憂の物が沢山あって本当に嬉しいよ」 『細々した物多過ぎって言いたいんだろ?悪かったな!』 「違うよそう言う意味じゃないよ」 『ふんっ』 どうせ俺は捻くれてるさ 「さて、新婚初夜を楽しまなくちゃ」 いきなり抱き上げられ頬にキスされた 『ちょっ!まじでヤリ過ぎ!!!』 「いーじゃん新婚なんだから」 『まだだし!!しかも初夜じゃねーし!!』 俺が卒業してからそう言って毎晩俺を襲う朔夜 「好きだよ」 『…………』 「憂は?」 『そんなの言わなくても分かるだろ?』 「もう……」 だけど、これから先まだまだやらなければいけない事は沢山ある 俺達の共同生活はまだ始まったばかりなんだ…… どんな事でも、朔夜と一緒なら乗り越えられるよきっと 多分…… END .
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