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励まされてその気になって帰宅したものの、独りにな
っていざ行動しようとするとどう動けばいいのか良い案
は浮かばず、日にちだけが過ぎていった。私達が再会したの
は、たまたまの偶然だった。だから、斉藤さんが私に投
げ掛けた言葉、いちど会えませんか?は、前々から予
定されていたものではなかったはず。
私に会ってそんな風にきっとあの時、お互い会うはず
の無い再会の中での・・斉藤さんの気持ちが動いてのこと
だったはず。2人でじゃなく紀子ちゃんも一緒に3人でっ
て云ってた。何でNo!と即答してしまったのだろう。あ
の時はダメ出しされそうで、こわくって・・。
だけど、西野君の感想というかアドバイスを聞いた今
では、後悔するばかりだ。ひと言、会っていただけませ
んか?が、なかなか云い出せない。
我が身を鑑みてみると、あの時斉藤さんがどれだけ勇
気を振り絞って提案してくれたかが今更ながらに判る。
私はしばらく後悔の嵐の中で日々を過ごした。
職場ではちょくちょくLunchで一緒になる西野君。
彼とは今まで通りのつかず離れずの関係・・を
保ってる。
気を遣った西野君がそんな風な距離感で接してくれて
いる・・のだと思う。
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